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鶴田、趙MJ / 2010年1月11日
新年早々、米国と中国との関係が緊迫化している。米国防総省6日の発表によると、米国当局は、テキサスのロッキード・マーティン社と契約し、地対空ミサイル「パトリオット・ミサイル」を台湾へ供給することを可能にした。米国の決定に北京当局は強く反発している。
米国防総省クローレ報道官は6日の記者会見で、米政府は台湾関係法に基づいて、引き続き台湾への防衛目的の武器を提供する、と強い姿勢を見せた。今回の武器供給は、ブッシュ政権が2008年10月に発表した、総額65億ドル近くの対台湾の武器輸出を枠組みとするもの。
これまでオバマ政権は中国に配慮し、対台湾の武器供給に対して明確な態度を示してこなかったが、3日付けの米紙「ワシントンポスト」によると、ブラックホーク・ヘリコプター、対ミサイル砲台など数十億ドルにのぼる対台湾輸出を認可する見込みという。また、ディーゼル潜水艦の設計・製造能力を査定する計画書も添えられる可能性が高い。
米国の決定に、北京当局は強く反発している。中国国防部の黄雪平(フアン・シュエピン)報道官は「二国間の相互の信頼関係に傷をつける」と声明を発表。米中間の軍事関係における向上・発展を深刻に阻害するものとし、台湾との軍事関係を断絶するよう、米国に強く促した。さもなければ、中国側はさらなる措置を取る権利があるという同報道官の言葉を中国政府系の「新華社」が伝えている。
また、米中間の軍事交流を凍結し、台湾に武器を売っている米企業に対して制裁措置などを発動すべきと中国の軍事関係者らが次々と提案している。
北京当局の怒りは、対台湾武器売却問題のほかにも起因する。「ワシントンポスト」紙は、オバマ大統領は近くダライ・ラマ14世と面会する意向であると報道している。
これまでオバマ政権は、対中関係を配慮し、昨年10月のダライ・ラマ14世訪米の際には面会を控えていた。11月には歴代の大統領に比べ早期に訪中を行った。
しかし、中国側はこれらの配慮を逆手にとり、 12月のコペンハーゲン環境会議(COP15)では、米国との会合には下級大臣を出席させ、温首相の司る会合からは米国を閉め出そうとするなど、米国のみならず各国首脳までもいらつかせる戦略をはかり、協定を系統的に破綻させた。
最近、中国の政府トップや民間の間に、中国は世界に勝ち誇ったという態度が見受けられる。世界経済危機の中、景気が低迷する米国や自由主義社会とは対照的に、中国経済が継続発展していることから、中国の統制経済および全体主義の政治体系の優位性を見せていると北京当局は広く宣伝しており、中国社会全体にこの勝ち誇った態度が形成されている、と米政府の官員や専門家は感じている。
「もし彼らが本当に米国は衰退し、中国は間もなく超大国になると信じているならば、今後、米国にとって大変やっかいな行動に出るだろう」と中国問題専門家ボニー・ガラサー氏は指摘する。
一部の米国アナリストは、オバマ政権が、早期に中国との関係を深めようとしたため、「中国が米国を必要とする以上に、 米国は中国を必要としている」というメッセージを伝えた形になり、中国が威嚇的な態度に出やすくなったと批判する。
中国の高飛車な態度に終止符を打たせるかのように、米政府は新年早々、台湾への武器供給を具体化させ、ダライ・ラマとの面会の段取りをはかるなど、 中国への強硬姿勢を取り始めている。
しかし、米中関係の荒波はこれだけに止まらない。4日付けの共産党機関紙「環球日報」では、台湾武器売却、ダライ・ラマとの面会に加え、米中貿易摩擦問題を、米中関係の緊張の起因として挙げ、関係悪化に至るだろうと報道している。
昨年、中国政府は市場志向型経済改革のペースを緩め、さらには逆行させるような一連の動きを取り始め、外国企業に不安をもたらしている。中国製品への米国による関税措置に対して、中国当局はワシントンの貿易保護主義を批判すると同時に、中国の外資系メーカーによる製造品の販売市場を閉鎖した。そのため、従来は中国との関係を支持してきた米国商工会議所などの団体も態度を転換し、対中政策を変えるよう米国政府に圧力をかけている。
「中国が引き続きこのような強硬路線を取るなら、(中国との関係において)政治的に反発する国は米国だけに止まらないだろう」と語る米国の貿易担当高官の指摘を「ワシントン・ポスト」は伝えている。
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