「6ヶ月間ネットなし」 新疆を囲むファイアウォール

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鶴田 / 2010年1月24日

昨年7月5日、200名近くが死亡した暴動事件の後、新疆ウイグル自治区では通信制限措置がとられてきた。これほどまでに広域・長期間にわたり情報通信が遮断された例はない。グーグルの中国撤退が問題になっているが、そういうことを議論する以前の状況下に置かれている中国の一地区、新疆の現状を報告する。

かつてない通信インフラの遮断

新疆では、2009年の7月7日より、メール、ブログ、メッセージが送れなくなっているという。アジア関連のサイバー戦争を監視する研究グループとして世界に知られるオープンネット・イニシアティブ(OpenNet Initiative)の共同創設者ロージンスキー(Rohozinski)氏によると、これほどまでに広域・長期間にわたり情報通信が遮断された例はないという。旧ソ連でも数時間または数日がせいぜいだった。中国共産党政権がサイバースペース管理にてこずっていることの現れと、同氏はコメントする。

部分的な解除

約半年後の昨年12月28日、新疆ウイグル自治区政府の報道事務室が、北京時間の29日午前0時から通信業務の回復・解放作業を「部分的」に始めるという通知を出したと、新華社通信のネット版「新華網」が伝えている。

「部分的」とは実際、どういう意味なのだろうか。新疆発の英語によるネット情報「Far West China」によると、今年1月1日の時点で、確かに「人民網」と「新華網」の閲覧は可能となったが、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の外国語サイトの中で、英語だけが遮断されているという。

公共治安法を秘かに訂正

また、同サイトの11日付けの情報によると、2月1日から新疆の公共治安法が改正される。この法律は1991年の最初の暴動の後に施行されたもので、1994年、1997年の主要な暴動の後に改正されてきた。今回もこれまでの例にもれず、「分離主義」「宗教上の過激派」「テロ」の三悪に対する管理を強化するための訂正とされる。

この中で、下記のインターネットに関する条項が加えられることになった。

「… これらの法規は、不法の犯罪行為のためのネットワークその他の電子手段を撲滅するため、インターネット活動の監視能力を強化することに重点を置く…」

通信制限の解除のニュースはネットで公表しているが、法律による管理強化に関しては、現地の外国人がやっと入手するような状況だ。

国内のテキストメッセージの送受信が可能に

同サイトの21日付けによると、中国内のテキストメッセージの送受信が1日20件まで可能になったとのこと。しかし、これらのメッセージを送ることのできる相手は、電話でも話せる相手。ネット制限の解除と呼ぶにはほど遠い。新華社通信は20日から国際通話も認められると発表はしているが、21日の時点では、いまだに国内だけの様子だ。

情報遮断の壁を張り巡らす中国。その中に、さらに新疆を囲うファイアウォールが構築されている。


 
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